Androidを搭載している端末は、システムの一部である重要なファイルや、その領域にアクセスできないようにroot権限を制限しているものが殆どです。
最近ではこのroot権限をシステムの書き換えによって剥奪する方法が公開されていますが、以下のようなデメリットがあることを忘れないで下さい。
セキュリティ関連のデメリット
root権限を取得した状態で悪意のあるアプリをインストールして実行した場合、システムファイルの書き換えや、OSの破壊などを行うことが可能となってしまいます。これにより、OSさえ起動しない"文鎮"になってしまう可能性があります。
また、パソコンのウィルスと同様にシステムにバックドアを作成して、外部から端末を自由に操作できるようする、ということも可能なので、注意が必要です。
サポート関連のデメリット
このようなシステムの書き換えは、メーカーのサポートを受けられなくなる"不正な改造"に含まれる行為です。カスタムROMの導入や、カーネルの書き換えも同様です。また、システムの書き換えは、端末に書換情報として記録されるので純正のROMを焼きなおしたり、純正カーネルに戻しても、メーカ側にはバレてしまいます。
最近では、この"書換情報"を初期化するアプリも存在するようです。しかし、私が利用しているGalaxyS2では、"書換情報"を完全に削除したにもかかわらず、メーカ側に修理を拒否されるような場合もあるようで、完璧な方法ではないようです。そもそも、メーカーに居るような方々は"プロ"なのでこのような誤魔化しは通用しないと考えるのが妥当でしょう。
このように、主に2点のデメリットが存在するので安直にrootedな端末にするのは良くないと思います。そもそも本当にroot権限が必要なのか、発生した不具合をすべて自分で解決するスキルがあるかどうか、などをよく吟味してから導入することをお勧めします。